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コンサルハウスHaluno マーケティングアドバイザー

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脱!希望という名のマーケティング戦略

私はマーケティング(売り方)を知らなかったアロマセラピスト時代、ホームページを作ってもらい、ブログを書くだけで何もせず、ただ誰か申し込んでくれる人はいないか待ち望んでいました。

このマーケティング戦略?を、皮肉を込めて「希望」と言うそうです。店舗ならそこに店舗を構えているだけで、ただ売れるのを待っている戦略。ネットならただホームページを開設してブログなどを書いて、売れないかな?と待っている戦略のことです。

このコロナ禍で、希望というマーケティング戦略をしていたところが、たくさん浮き彫りになったのではないでしょうか?待っているだけでふらっと立ち寄ってくれる、という淡い希望が持てない時代になりましたね。

今回は希望という名のマーケティング戦略とは、さよならしましょう!というお話です。

世界一の営業マンのグリーティングカード

ギネス世界記録も持っている世界一の営業マン、ジョー・ジラードは車の営業マンです。売った車の台数は1万3001台。1日平均6台は、法人契約ではなく、すべて個人の契約での記録です。

ジョー・ジラードの偉業は本にもなっていて有名ですね。習慣や仕事に対する姿勢、考え方、名刺や紹介の活用や相手に好かれる方法など、世界一になった理由はたくさんあります。その中で彼が信頼関係を築くためにやったことの一つが、グリーティングカードです。

毎月1枚、顧客にグリーティングカードを送ります。1月は新年を祝い、2月はバレンタインという具合です。そして必ず、「あなたが好きです」と入れます。日本だと誤解されてしまうセリフですが、送った相手にあなたは大切なお客さまであることをアピールしています。ハガキのサイズを変え、デザインを変え、切手を貼り、手書きで送るハガキは、その数なんと!毎月13,000通です。

もちろん、ハガキを手伝う助手がいたそうですが、なぜ、そうまでして手書きで送ったのか?には、論理的な理由がありました。

現代の若い人たちはあまり経験がないかもしれませんが、以前、ハガキや封書のDMといったら山のように届いていた時代がありました。パッと見てDMと分かれば開封されず、そのまま捨てられてしまうことが多かったのです。

ハガキのサイズを変える、切手を貼る、手書きにする、というのは、捨てられてしまうDMとの差別化のためでした。

接触頻度を上げる

人は知っていて、気に入っていて、信頼できる人からモノを購入します。つまり、モノを購入してもらう前に、知ってもらって、気に入ってもらって、信頼してもらえば、購入の確率が高くなるわけです。

そのためにはどうしたらいいか?確実な方法の一つが「接触頻度」です。ザイオンス効果といって、同じ人やモノに接する回数が増えれば増えるほど、その人や物に対して好印象を持つようになる心理現象です。

ジョー・ジラードはこのザイオンス効果を十分に理解したうえで、グリーティングカードを送っていました。

信頼は数値で表すことができる

ジョー・ジラードが感情を込めて自分だけでグリーティングカードを送っていたら、毎月13,000通は送れません。信頼を得るためという目的があったからこそできたことです。

私たちは信頼というと、なんとなく感情が動いている気がしますが、ビジネスで信頼してもらうためには、どうしたら信頼してもらえるかと考える理性が必要です。例えば、あなたが信頼してもらうために、心を込めて応援します!や、心を込めて好きです!と言って、信頼してもらえるでしょうか?

ジョー・ジラードが信頼してもらえたのは、心を込めて好きです!と書いたからではありません。毎月、何度もハガキを送る回数を重ねたからです。つまり、信頼は感情ではなく、数値で得ることができます。

・免疫力を上げるための○○成分、△%配合健康ドリンク
・△△年続けた実績で得た「○○賞」受賞
・現在までに△△人が購入
※△=数値

など、信頼に値する効果が分かる数値、積み上げてきたものや、培ってきたもの、接触回数も同じです。あなたが信頼を得るためには、何をどう数値化すればいいか?を頭で考える必要があります。

成約は感情で一緒に購入体験する

接触頻度を上げ、あなたやあなたの商品・サービスを信頼してもらえたら、購入してもらえる確率は格段に上がります。顧客が買おうかな?というタイミングが来たときは、ぜひ!あなたの感情をフルに出してあげましょう!

商品・サービスの説明は、私よりあなたの方が詳しいですので、言うまでもなく信頼関係が構築されている上で、しっかり説明し終わっているものとします。

あなたが頭で考えるのは、クロージングまでです。その後のお客さまの決断では、迷っていたらそっと背中を押してあげる。購入に不安があるようなら、不安の壁を越えやすくしてあげるなど、感情をフル活用して一緒に購入を体験してあげましょう。

まとめ:後のフォローこそ愛を込めて

あなたも一度は会ったことがあるのではないでしょうか?購入したら「はい!さようなら!」的な対応をする営業マン。または、断ったらムッとする営業マン。むしろ、フォローを丁寧にしてくれた営業マンに出会う方が少ないと思います。が、これは本当にもったいないお話です。

営業マンの50%は1回の接触で諦めます。65%は2回目で、79.8%は3回目で諦めてしまうというデータがあります。もしかしたら信頼関係を築く前に営業してしまった結果かもしれませんが、信頼関係は築くのに時間がかかります。諦めず時間をかけて信頼関係を築いていれば、購入のタイミングが合う時が来るかもしれません。

マーケティング(売り方)はよく種まきに例えられます。1回や2回の水やりでそのまま放置したら、種は育ちません。購入してくれた人も、そうでない人もアプローチ後こそ、愛を込めてフォローアップしてあげてください。それが、強い信頼を得ることにもつながります。やがて、売り上げとして大きく育ってくれます。

 

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