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コンサルハウスHaluno マーケティングアドバイザー

冒険するように「売る」ことを楽しむ
経営者のためのマーケティング学習

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絶対やってはいけない商品ストーリーの構成

私たちはストーリー(物語)が大好きです。映画、小説、ミュージカル、舞台など、ストーリーには人が集まります。あなたが大好きなストーリーを一つ、思い浮かべてください。なぜ、それが好きなのでしょうか?

それは、なりたいあなたの理想が、その物語の主人公と重なるからです。地球を救うカッコイイヒーローのアクションストーリー?突然のリストラから事業を成功させるビジネスマンのサクセスストーリー?はたまた、お金より愛を選んだ超エリートのラブストーリー?

今回は私たちが大好きなストーリーで、あなたの商品・サービスを紹介する方法をお伝えします。

2種類のストーリーブランディング

2種類というのは、私が勝手にそう考えただけで、本当のところはわかりません。ただ、調べてみるとストーリーブランディングには2つの解釈が存在します。

1.自社や自社の商品・サービスをストーリーにする
例えば石鹸を売りたい場合、
「アトピーの子供を持つA石鹸社の社員○○が、かきむしって傷だらけになった子供の体を、毎晩見て涙しながら5年の歳月をかけて作りました。肌にしみない、かゆくならない、小さなお子さんにもアトピーの子にも優しいオーガニック石鹸です。」

2.商品・サービスを使ってお客さまをストーリーにする
例えば石鹸を売りたい場合、
「掻いちゃダメ!そう言っても、目に涙をいっぱいためて、体を掻きむしるアトピーの娘の姿は、見るに耐えませんでした。いろんな石鹸を試しましたが、しみるようで嫌がります。アトピーでも安心して洗える石鹸なんて、やっぱりないのかと諦めていた時、ホームページで見つけたのがA石鹸社のオーガニック石鹸。おかげで、娘が初めて体を洗う時に笑顔を見せました!今では家族全員で愛用し笑顔で暮らしています。」

店頭やPOPなどに使うのであれば、1.の自社を主人公にしたストーリーが使いやすいかもしれません。ですが、ホームページ、チラシなどの広告に使うのであれば、2.のお客さまを主人公にしたストーリーを使うのがおススメです。

やってはいけない、3つのストーリー構成

今回は、2.お客さまを主人公にしたストーリーについての、やってはいけない構成をご紹介します。

その1.主人公があなた(自社)のストーリー
ホームページやチラシでも、よく見かけるのはあなたが主人公の文章です。自社をアピールし知ってもらうことは大切なことです。ですが、ホームページのTOPやチラシでアピールする必要はありません。

特にチラシはスペースに限りがあります。チラシで会社の社員アピールをするとか、扱っている商品・サービスがどれだけ好きか!とか、この商品・サービスにこんなに惚れこんで!とかを書いても、お客さまは一切興味ありません。

お客さまが主人公になるストーリーを考えましょう。

その2.悪役がいないストーリー
悪役が一人も出てこなくて、みんな仲良しの平和なストーリーには誰も興味を持ちません。物語には悪役が登場しないと、主人公と自分が重なりません。なぜなら、あなたの周りにもいますよね?あなたにとっての悪役が。人間とは限りません。抱えている問題も悪役です。

地球を征服しようとする宇宙人、意地悪な上司、殺し屋、容姿抜群のとてもずる賢い恋のライバルなどです。前述の石鹸ストーリーなら悪役は「アトピー」です。

あなたの商品・サービスが悪役を倒して、問題を解決するストーリーを考えましょう。

その3.結末が想像できないストーリー
地球防衛軍のお話なら、通常、地球は守られます。冴えないオタク系男性と女優の恋なら、最後には結ばれるはず。殺人事件なら、主人公が解決するはず。まれに、主人公が犯人だったなんて展開もありますが、それでも結末は事件解決です。

「半沢直樹」だって、「鬼滅の刃」だってそうですよね。(どちらも結末知らないので、間違っていたらごめんなさい。)この展開から外れているのに、大ヒットしたというストーリーは、異例中の異例です。

では、結末が想像できないって、何が理由でしょうか?前述の石鹸ストーリーは、アトピーと石鹸という単語で、石鹸でアトピーがよくなるのかな?程度に想像できるかと思います。また、涙とか掻いちゃダメという言葉もアトピーの大変さが想像できます。

これを「かゆがる娘にあう石鹸を探す」ストーリーだったら?乾燥肌?石鹸がきつすぎて荒れるとか?敏感肌の子供だから?と、曖昧過ぎて結末が想像できません。

つまり、結末が想像できないのは、解決したい目的があいまいだからです。あなたの商品・サービスがどんな問題を解決できるかを明確にしましょう。

ストーリー作り7つの設定するべき要素

あなたの商品・サービスを買ってもらうためのストーリーに欠かせないのは、7つの要素です。この7つの要素は、ヒットした映画やドラマには必ずと言っていいほど入っています。あなたの好きなストーリーと照らし合わせてみてください。

主人公・・・何かしらの問題を抱えている、または目的を持っている。
問題・・・その主人公が抱えている問題、または目的を達成する前に生じる問題。
導き手・・・問題を解決するための助っ人、アドバイザー。
計画・・・導き手が問題解決のための助言してくれる計画。
行動・・・問題を解決するために主人公がする行動。
失敗・・・問題を解決するための行動を起こさなかった時の状態。
成功・・・問題を解決した後の主人公の状態。

前述の石鹸ストーリーに当てはめてみます。

主人公・・・アトピーの娘の母親(買い手)
問題・・・アトピー(掻き傷だらけの娘の体)
導き手・・・A石鹸社(あなた)
計画・・・オーガニック石鹸の良さを伝える。
行動・・・購入を促す(今すぐクリック、ここへTELなど)
失敗・・・オーガニック石鹸を使わなかったら、変わらず泣きながら掻きむしる。
成功・・・体を洗う時の娘や家族の笑顔。

まとめ

誰もが自分の人生では自分が主人公です。どんなに近しい間柄でも、あなたの人生のストーリーの主人公を代わりにやってもらうことはできません。だからこそ、お客さまを主人公にすれば、感情移入してもらいやすいストーリーが出来上がります。

主人公は自分で問題解決できません。あなたという専門スキルの高い「導き手」の力が必要なんです。そんなストーリーを、あなたの好きな映画やドラマで研究しつつ、作ってみてください。クリスマス、年末年始商戦に向けての広告作りで、作家気分が味わえるかもしれません♪