fbpx

コンサルハウスHaluno マーケティングアドバイザー

冒険するように「売る」ことを楽しむ
経営者のためのマーケティング学習

  1. HOME
  2. 「鬼滅の刃」から学ぶビジネスマインド

「鬼滅の刃」から学ぶビジネスマインド

先日TVでやっていたアニメ、「鬼滅の刃」は見ましたか?ステイホームの時に大人買いして読むと言っていた知り合いの社長さんや、おススメしてるマーケターさんもいて、以前から耳にする機会が多かったのですが、今回、初めて見ました。

ONE PIECEがバイブルの私にとって、昨年、年間部数で突然抜かれた「鬼滅の刃」とは!?そして、こぞって経営者が読んでる理由とは?と楽しみに見ました。

世論を反映しているアニメ

以前に師匠がこんなことを言っていました。「人気アニメで世の中の動きや世代間の価値観が分かる。」と。なので、まずはちょっとまとめてみました。

ドラゴンボール世代
7つ集めると、どんな願いでも叶うと言われるドラゴンボールを探す冒険ストーリーです。強くなることで夢を叶える、言い換えれば、夢は努力、根性でつかもう!根性論世代です。主人公の悟空はひたすら「強さ」を追い求めます。

ワンピース世代
ひとつなぎの大秘宝、ワンピースを求めて、海賊王になりたい主人公が仲間を作りながら旅する、こちらも冒険ストーリー。この世代は、仲間を守るために強くなる。仲間と一緒に夢を叶える。絆世代です。主人公のルフィが強くなりたい理由は、仲間を守るためです。

そして、鬼滅世代はというと、、、

主人公の炭次郎は、家族を主食が人間の鬼に殺されてしまいます。一人生き残った妹は鬼の血が身体に入り、鬼になってしまいます。そんな妹を守るため、師匠の下で鬼退治の修業後、鬼退治部隊の入隊テストに受かり、これから本格的に鬼退治というところで終わりでした。

2時間見ただけなので、詳しくは分からなかったので、ビジネス系のブログに取り上げられていたのを読むと、自分の夢が見つけられない「自分探し世代」とでも言うのでしょうか。これから鬼退治でいろんなところに「出張」に出かける感じでしたが、妹は師匠のお家でお留守番です。とくに一緒に冒険に出かけるというわけではありません。

まさに、今の私の課題でもあり、今の心理学なんかもこれよく聞きます。「自分はどうしたいのか?」簡単に言ってしまうと、強くなるもならないも自分次第ということです。

鬼滅の刃のセリフから学ぶビジネスマインド

今を反映しているだけあって、ビジネス的なセリフが多々ありましたので、一部ご紹介します。

1.妹が鬼と化している所へ、鬼の退治屋が妹を殺しに来ます。主人公の炭次郎は土下座して妹だから殺さないで、と懇願した時の退治屋(名前忘れました)のセリフです。

イ)「奪うか奪われるかの時に、主導権を握れない弱者が守れるものはない。」

奪うか奪われるかって物騒ですが、買うか?買わないか?にした時、お客さまが主導権を握っていると、お客さまの発言に振り回されます。割に合わない値下げや、クレームにもつながりますので、必ず主導権がこちらにあるかを意識して、お話するといいですよね。

ロ)「(心の声)泣くな、絶望するな。そんなのは今することじゃない。後悔しても時は戻らない。」

買ってくれなかったって、あの時ああ言えばよかったのか?それとも割引した方が?なんて思っても時間のムダです。「今」その瞬間にできることは後悔することじゃないですよね。今するべきことに集中しましょう。

2.炭次郎が襲ってきた鬼を押さえて、とどめを刺そうか迷っている時の師匠の心の声です。

イ)「この子はダメだ。思いやりが強すぎて決断できない。鬼に同情心を持っている。」

こんなご時世です。仮にどうしてもリストラしか方法がないとなったとき、経営者であれば決断しなければいけません。同情心は、完全に対象の相手を見下している感情です。決断できない理由が同情心と言うのは、経営者にとっては致命的ですね。思いやりでもない気がします。

3.鬼になってしまった妹が、もし人を殺したらどうすると師匠に聞かれて、炭次郎は口ごもります。その時の師匠のセリフです。

イ)「判断が遅いのは、それに対する覚悟ができてないからだ。」

決断力、判断力は経営者でなくても重要です。ビジネスでももちろん、プライベートでも判断しなければ前に進めないことや、誰かの状況が悪くなるとしても決断しなければいけないことが多々あります。常日頃から「最悪の事態」を考えておくことも必要です。

まだまだたくさんあったのですが、最後に、これはセリフではなく、この物語全体で気づいた重要なビジネス視点をひとつ。

鬼は人間を食べて大きく強くなります。簡単には死にません。ゾンビみたいなもんです。鬼の血が身体に入ると人間も鬼になる、というシステムだと鬼と鬼を退治する人間となります。誰もが鬼は殺すもの。だから鬼を殺すために強くなる。と考える中、炭次郎は妹のために「鬼を人間に戻す方法」を探そうとします。

作者の意図はわかりませんが、この物語は恐らく「鬼を人間に戻す方法」を探す物語なのではないかと思うのですが、違っていたらすみません。まあ、作者の意図は別として、これ、めちゃくちゃ重要です。

第3の視点です。

自分が危機に陥ったとき、背水の陣だと思ったとき、どうしても視点が狭くなります。もう、この方法しかない!と思い込んでしまいがちです。そんな時に助けてくれるのが、この第3の視点です。

リストラか?いやもう廃業か?と思っていたら、意外といい条件でM&Aが成立したと、このコロナ禍で知り合いの社長さんが言っていました。ご自身もあっさり買収先の会社の役員に収まったそうです。

行き詰ったら冷静になって一度、本当に第3案はないのか?考えてみてください。

まとめ

温泉施設で、鬼滅の刃20冊が盗難にあったというニュースがありました。警察には届けないので返却してほしいとの施設のSNSへの投稿に、そんなのおかしいとか、バカじゃないかという誹謗中傷コメントが寄せられていました。そんな中、全国から190冊もの鬼滅の刃が寄付として届きます。

情報過多という大きな時代の鬼に飲み込まれて、自分が何者なのか?考える機会が少ない時代です。それでも鬼の影響を受けないたくさんの人がいます。情報にとらわれてしまっても、自分の夢や希望を取り戻す。そんな思いが込められているのかもしれません。(私の願望ですが…。)

でも、これはすべて話題になってからのお話。なぜ鬼滅の刃がこんなにバカ売れしたのか?それは、マーケティングが上手かったからです。調べたところ、すべてが設計されていたわけではなく、偶然がかなり入っていたみたいですけど。でも、偶然も実力のうちです!とっても勉強になり、面白かったです(^^♪