突然ですが、あなたは自分の商品・サービスが売れないと悩んでいませんか?売れない理由は大きく2つあります。
理由1.そもそも商品・サービスに需要がない。
分かりやすいモノだと、今からタピオカのお店は始めないですよね。原宿でタピオカのお店が軒並み潰れたとか…。今、原宿での人気は韓国生まれのマカロンだそうです。
理由2.商品・サービスが欲しい人に届いていない。
理由1.なら、商品・サービスを変えることをお勧めしますが、理由2.なら、欲しいと思っている人を見つけるだけです。
では、誰があなたの商品・サービスを欲しいと思っているのか?これは言い換えると、あなたの商品・サービスでお客さまは何を求めているのか?を知るということです。
お客さまは何を求めているのか?これは、意外に難しいです。これを知らないでというか、調べないできっとここを求めているんだろう!と予測をして売っている人がとっても多いんです。
今回は、じゃあ調べてみましょう!ということでお客さまの声活用術をご紹介します。
お客さまの声とは
よく使われるのは、商品・サービスの感想ですね。売る側の意見ではなく、第三者の意見には説得力と証拠能力があります。何の利益も得ない人が良いというんだから、良いでしょう!と、あなたの商品・サービスに太鼓判を押してくれます。
ですが感想を聞くだけだと、それ以上のものは得られません。スタッフの対応が良かった悪かった。値段がお手頃だった。使い心地がいい、悪い。コスパ最高!など。アマゾンや楽天などのレビューや口コミと一緒ですね。
大企業であれば、膨大な意見・感想が寄せられるので、それでもいいかもしれません。ですが私たち中小企業は、感想だけだとお客さまが何を求めているのか知ることができません。
お客さまの声は、お客さまの訴求ポイントを知り、あなたの商品・サービスを欲しいと思っている人を探す探知機にもなり得ます。
売上3倍にしたお客さまの声
10年以上前の話ですが、コンピュータースクールで、ある言語のプログラミング講座のクラスを運営していました。今はわかりませんが、当時は就職に非常に有利な言語で、クロスセル(別のプログラミング言語)も8万円ほどで販売していました。
1つの言語より、複数の言語が扱えた方がいいだろうという考えからだったのですが、一向に売れません。みんな1つだけで手いっぱいなのか?就職の需要はあるはず!値段が高いのかもしれない!と考えても分からないので、アンケートを取ることにしました。
すると返ってきたアンケートは意外にも、もっと今の言語を深く勉強したいとの回答。クロスセルではなくアップセル(上位講座)だったのです。
そこで、担当講師に作ってもらった応用講座が25万円。販売してみると、プログラミング講座を受けていた83%の受講生が申し込んでくれました。8万が25万ですから単純に3倍です。アンケートを取らなければ、想像もできなかったことでした。
お客さまの声を集めて何に活かすか?
よくあるのが、目的がアンケートを取ること?というものです。以前に勤めていた会社は全国に拠点があり、全国一斉にお客様アンケートを取ることがありました。
取ったアンケートは本社へ送りデータを取って、ものすごく分厚い冊子になって帰ってきます。そのアンケートを「余吾さん(私)の名前も載ってるよ!」と見せてくれます。
名前が載っているというのは、ナンバー1スタッフは誰ですか?という項目があるからなんですが、私は嬉しいですよ。嬉しいですが、嬉しいのは私一人です。これ、売上につながりますか?お客さま満足につながりますか?
膨大なコピー用紙を使って、お客さまに回答する手間をかけさせ、本社へ送って集計する手間。で、返ってきて個人的にしか上がらないモチベーションの項目を探すために分厚い冊子を確認って、ものすごくムダです。
せっかく手間も時間もお金もかけてアンケートを取るのであれば、お客さまが何を求めているかがわかるようなアンケート内容にしましょう。何を求めているか分かれば、おのずと売上アップだけでなく、顧客満足度アップにもつながります。
草津温泉の例
草津温泉の黒岩町長さんは、すたれてしまった温泉街をV字回復させ、草津温泉に賑わいを取り戻した立役者です。彼はどうやってV字回復させたかというと、自ら温泉街を歩いて観光客に改善点を聞いて回りました。生のお客さまの声を集めたのです。
草津温泉は観光協会のサイトにも生の声が活かされています。今、観光客がもっとも気にしていることってなんでしょう?コロナの感染対策ですね。各旅館や飲食店の個々のサイトではコロナ対策の案内はありますが、各温泉地の観光協会のサイトはGo toキャンペーンについての記載はあっても、コロナ対策についてはほとんど載っていません。
そして、リアルな今日の天気と気温やSNSでの最新情報もあり、本当に観光客が知りたいことがTOPページでわかるサイトになっています。
ハリウッド映画関係者の「鬼滅の刃」絶賛理由
「鬼滅の刃」が記録的な興行収入ですね。未だ撮影も上映もできないハリウッドでも大絶賛だそうです。何が大絶賛か?興行収入もそうですが、本当に大絶賛だったのはコロナ対策です。「コロナ感染対策さえしっかりできていれば、映画館にこんなにもたくさんの観客に来てもらえることを鬼滅の刃は証明した。」
お客さまが映画を楽しむために求めているものを、映画館側がしっかり把握していた結果とも言えます。
お客さまの声の目的
今は動画でインタビューしたり、SNSを使用したりと、お客さまの声と言っても様々な形式があります。まずは、どんな目的でお客さまからご意見をもらうのか?を明確にしましょう。そのうえで質問を考えます。アンケートの質問内容からお客さまの主訴が分かれば、チラシや広告文、ホームページなどにも大いに役立つデータが取れます。
スタッフが親切に対応してくれたとか、電話応対が丁寧だったとかの、感想でしかないお客さまの声をよく目にしますが、親切丁寧は対お客さまなら当たり前のことです。感想ではなく、何を求めているかが引き出せる質問を考えてみてください。お客さまが何を求めているかが、明確になれば、売ることが楽しく、簡単になります。ぜひ!試してみてください。
<おまけ:お客さまの声インスタ版>
店舗系でインスタグラムを活用している方は、店側が写真をアップするのではなく、お客さまがインスタに写真を載せたい!と思う工夫をしてみましょう♪
例えば、飲食店で注文したメニューをインスタに載せてくれたらアイスサービスとか、100円引きとか。プチ特典をつけてでも、自分たちでアップするよりお客さまにアップしてもらった方が、宣伝効果アップです♪