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コンサルハウスHaluno マーケティングアドバイザー

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ウィズコロナのファン作り

外出自粛や緊急事態宣言中でも売上をあげたり、再開後すぐお客さんの足が戻ったりした企業やお店には、共通点がありました。

その一つが常連客、ファンがいたことです。

つまり、その企業やお店のファン作りは、今後のことを考えても必須事項の一つになります。ということで、今回はウィズコロナのファン作りを考えてみました。

H2Hの時代

B2BやB2Cはもう古い。これからのビジネスはH2H™(人対人、Human to Human)です。アメリカの講演家 ジョーイ・コールマン著書「100日ファン化計画」より

企業対企業であっても、企業対個人であっても、結局は人対人。あなたの売っている商品もサービスも、人が購入してくれるものです。ファンを作るためには、まず相手は数字やお財布やAIではなく、「人間」だということを意識しておきたいです。

ファンとは?

ファンとは、アイドルとかタレントとかのファンと同じ存在ですね。

例えば、ヘアサロン。あなたは決まってる派ですか?それともいろいろ変える派ですか?このお店じゃなきゃダメなの!というのが、お店のファンです。そして、カリスマ美容師(この言い方もう古いですか?)のあなたじゃなきゃダメなの!というのがその人のファンです。

なので、毎回定期的に来てくれているけど、その理由が「近くにここくらいしかないから」だと、それはファンではありません。ファンだと思っていたのに、実は違う理由だったということは、普通にあります。むしろファンではないけど、変えるの面倒だしなどの理由の方が多いかもしれません。

とはいえ、何度も来てくれているということは、ファンになる可能性も高いです。新規客を集めるより、既存客をファンにしてしまう方が、簡単で経費もかかりません。

しかもマーケティングの法則である、「5:25の法則」によると、客離れを5%改善すれば、利益が最低でも25%改善されると言われていますから、自分のスタイルを分かってくれる人がいればいいとか、言ってられないです。

なぜ、客離れが起きるのか?

商品・サービスの品質などは高いことを前提としたうえで、客離れの一番の原因は売りっぱなしです。売ったらそれでおしまい。はい!さようなら!と言うのは、お客さまに伝わります。あ~、支払いまではあんなに親切だったのに・・・。なんて、よくありませんか?

世界的コンサルティング会社、マッキンゼーの調査によると、購入を決断した理由として「良い扱いを受けたこと」を挙げた購入者は70%にも上るそうです。また別の調査では1度購入してその後の利用はない人になぜ2度目の利用がなかったのか聞いたところ、「なんとなく」が第1位という結果もありました。

「良い扱い」や「なんとなく」なら、工夫次第で何とかなりそうですよね。

カスタマーエクスペリエンス

「カスタマーエクスペリエンス」とはマーケティング用語で、「顧客体験」。顧客の視点で購入前から購入後までの体験のことを言います。体験と言っても顧客が購入することで起きる感情にフォーカスします。

例えば、子供連れのママたちが行くカフェ

◆A店
ベビーカーがすれ違える広い通路 → ワンプレートを子供と分け合える安全な木製子供用食器 → カフェなのにテーブルでお会計できる → また行きたい

◆B店
座席数多くとるため狭い通路 → 子供用食器はあるけど使い古されている → 狭いレジ前でママたち別会計のため出入り口で混雑 → 次はない

料理のクオリティーやスタッフの対応が同じレベルだとしても、A店とB店は大きく差がつきます。

加えて冒頭で紹介したように、これからは人対人です。丁寧、笑顔、きめ細かな心配りなどで、お店ではなく「あの人」から買いたい!という要素がファン作りに大きく影響します。通販でも同じです。今でもありますよね、このフルーツは○○農園の△△さんが作りました。という写真と作った人の思い入れ付きの画像。

これからのファン作りは、お客さまの経験する感情にフォーカスして、どうしたらいいかを考えてみましょう。

完璧な眼科

私が感動したカスタマーエクスペリエンスは、名古屋の人気眼科クリニックでのことです。お恥ずかしい話ですが、以前、白内障を患いまして日帰り手術をすることになったことがありました。

1日に10人くらい、それも分単位で手術は行われます。手術終了まではベルトコンベアー式に作業が流れます。はい、靴履き替えて、これ着て、麻酔しまーす、目パチパチ、もうすぐだからここで待ってて、これ持って(なぜかバーバパパのぬいぐるみ)、順調ですよー、ハーイ終わりです!手術はどうでしょう?15分くらいだったと思います。

びっくりしたのは、この後でした。

●空港のエグゼクティブ専用ラウンジのようなフロアに案内され居たい放題。
●ふかふかソファで飲み物やお菓子を持ってきてくれて、おかわり自由。
●普通に帰れるのに手術費と翌日の診察料は3日目の診察日払い。
●目薬は、ジュエリーショップでお買い物したようなオシャレな手提げ袋で渡される。

最後に「本日午後6時ごろに執刀医からお電話しますが、お時間大丈夫ですか?」と。えっ!?電話?明日の朝にはまた診察に来るのに?と思ったのですが、念には念のようです。

本当に電話がかかってきました。しかも、携帯電話から。当然、クリニックの固定電話からかかってくるものだと思っていたので、違う人からだと思ったくらいです。たいへんだなぁと思いながら聞いていると、「私の個人電話なので、夜中でも痛くなったりしたら電話してください。では、明日お待ちしております。」ですって。

これって普通ですか???私は以前に網膜剥離の手術もしているのですが、その時の病院はとにかく対応がひどかったんです。だから、余計に感動しちゃいました。「なんとなく」は完全に払拭され、良い扱いどころか「感動」という体験までできました。ここまでくると完全にファンです。知り合いがどこかいい眼科知らない?なんて聞いてきたら、ある!ある!と喜んで教えます♪

まとめ

再度コロナ感染者が急増している中で、政府はテレワーク70%を要請しているそうですね。ですが、オンライン化がどれだけ進んでも、やはりビジネスは人対人です。コロナだからではなく、コロナの前からそうだったのですが、ウィズコロナで人対人だということが、より浮き彫りになりました。購入ボタンのタップも人がしているわけですから。

技術の進歩で、AIやコンピューターでは商品・サービスの違いがなくなりつつあります。違いが出せたり差別化ができたりするのは、私たち人間が考え出す気遣いや思いやりと言った個性です。アレクサは今日の天気を聞けば教えてくれるし、子供が誕生日ならおめでとうと言ってくれるかもしれません。でも、近所のケーキ屋さんに子供のバースデーケーキを買いに行ってかけてくれる、「○○ちゃん大きくなったね!おめでとう♪今日は天気もいいからよかったねー!」という言葉は、アレクサではかけられません。

お客さまにかける言葉や、心遣い、思いやりの行動、作る文章が、あなたの商品・サービスの付加価値になり、ファン作りにつながります。ぜひ、あなたならではのファン作りのためのカスタマーエクスペリエンスを考えてみてください。